ノーマルの完成車に、カスタム感を出すには?シルバーパーツでまとめたSurly Bridge Club
最近の完成車は、ハンドルもシートポストもホイールも、たいてい黒い部品で組まれています。まとまって見えるし、悪くありません。ただ、どれも似た顔になります。
だから、シルバーの部品をいくつか入れるだけで、けっこう変わります。
今回はその一台をご紹介します。ベースはほぼノーマルのSurly Bridge Club。「もうちょっとカスタム感を出したい」というご相談から始まりました。
近いうちに、お友達とビワイチへ行かれるそうです。琵琶湖を一周、およそ200km。なので、見た目だけではなく、長く乗って楽かどうかも考えました。
替えたのは6か所。フレーム、フォーク、変速まわりはそのままです。

たったこれだけでも、並べたら同じ車体には見えないと思います。
ハンドルを替えると、見た目も姿勢も変わる
替えるところがひとつだけなら、ハンドルが一番効きます。目に入る場所で、しかも乗り味まで変わるからです。
NITTO(ニットー)のHiHi-bar(ハイハイバー)にしました。ライザーバー(握るところが持ち上がった形のハンドル)で、素材はクロモリです。
真ん中に、細いクロスバー(左右をつなぐ横棒)が渡してあります。ハンドルがしならないように入っているものですが、見た目としては、昔のBMXやビーチクルーザーの雰囲気が出ます。
握るところが上と手前に来るので、上体が起きます。前かがみが少しゆるくなって、手のひらや首まわりも楽になります。一日かけて長い距離を走るなら、こういうところが後半に効いてきます。
グリップはUn Authorized(アンオーソライズド)のNever Everです。日本のブランドで、日本人の手に合わせて作られています。全長110mmと短く、レバーの位置を決めやすいのが特徴です。
今回のHalf Caramelは、上半分にだけクッションを残して細くしたモデルです。色の名前ではありません。
そして、この見た目。黒いフレームの上に、シルバーのハンドルがどんと乗っています。今回、一番「替えた」と感じるところです。
ハンドルを替えると、その周りも動きます。
それまで付けていた小さなフロントバッグが、新しいハンドルに似合わなくなりました。外すことにしたのですが、そうすると荷物の置き場が減ります。
そこで、もともと1つ使っていたTASO WORKSHOP(タソ ワークショップ)のSnack Poiを、もう1つ足しました。京都で一つずつ手作りされているバッグです。

シートポストも、ハンドルと色を揃えて
ハンドルをシルバーにしたので、シートポストも合わせたい。シルバーのシートポストを探していたら、ちょうど中古が出てきました。THOMSON(トムソン)です。
角の立った削り出しの見た目で、シルバーのまま使っている人が多いパーツです。上と下で色が揃うと、離れて見たときにまとまります。
サドルはSDG(エスディージー)のBel-Air(ベルエアー)です。これも中古で出てきたもので、クラシックな定番の形と、少しやれた感じが、ちょうどよかった。
MTBで長く定番になっているサドルで、座面が平らで前後に動きやすい形をしています。ずっと同じ場所に座り続けるより、少しずつ位置を変えながら走るほうが楽な人には合います。

差し色を、どこに入れるか
もともと、この車体で色が付いていたのはグリップだけでした。明るい黄緑です。ただ、まわりをシルバーで揃えていくと、そこだけが浮きます。うるさく見えたので、黒に替えました。
そのぶん、車体から色がひとつ消えます。
フレームが黒。ハンドルとシートポストとリムがシルバー。締まりはしますが、それだけだと静かです。
お客さんが一番悩まれたのは、ここから先でした。差し色をどこに入れるか。ハブにするか、バッグにするか。どの色にするか。ずいぶん楽しそうに迷っておられました。
ホイールは既製品ではなく、グランピーで手組みしています。ハブ(車輪の中心の回転部分)はHOPE(ホープ)のPro 5、リムはRideOasis(ライドオアシス)です。ハブのオレンジは、お客さんが選ばれた色です。
走っているときはあまり見えません。それでも、止めてあると、つい見てしまいます。
手組みにすると、こういうことができます。
- 色を決められる。 今回はオレンジのハブに、シルバーのリム。既製品のホイールでは、この組み合わせは選べません。
- あとから直せる。 振れ取り(ホイールの横揺れを取る調整)もスポーク1本の交換も、店でできます。長く乗るなら、ここが効いてきます。
かわりに、組む手間の分の工賃と、部品を取り寄せる時間がかかります。

もうひとつの差し色が、ハンドルのバッグです。写真で一番目立つのは、実はここです。
TASOのバッグは、いろいろな色を組み合わせて作られていて、同じ配色のものが二つとありません。もともと持っていた1つと同じ色は、選びようがないわけです。足す1つは、お客さんが直感で選ばれました。
ハブの色はあれだけ悩まれたのに、こちらは直感。同じ差し色でも、決め方が違うのが面白いところです。
もともとは荷物の置き場を戻すために足したものですが、結果として、グリップで消えた色がここに帰ってきました。
タイヤの色も、部品のうち
Ultradynamico(ウルトラダイナミコ)のMars Race(マーズ レース)です。
グレーのトレッドに、タン(茶色)のサイド。この曖昧な色が、今回のシルバーによく合いました。タイヤは面積が大きいので、ここの色は思っているより効きます。
今回はチューブを入れています。

最初から決まっていたわけではありません
配色をきっちり設計してから始めたわけではありません。
これがいい、じゃあ次はこれ、と選んでいったら、こうなりました。カスタムは、そのくらいでもいいのかもしれません。

いくらかかったか
今回は、ハンドルとシートポストとサドルに、ちょうど中古の出物がありました。そこに手組みホイールを足して、カスタムの費用は総額で10万円ほどです。
中古が使えたのは、たまたまです。同じ内容を全部新品で揃えれば、金額は変わります。
いいことばかりではないです
- 舗装路だけを速く走りたい人には向きません。 ノブ付きのタイヤなので、スリックタイヤに比べれば転がりで損をします。
- ハンドルが高い分、向かい風には弱くなります。 上体が起きるので、風の日は体で受けます。ビワイチのように湖沿いを長く走るコースだと、風向き次第では効いてきます。
- 手組みホイールは、完成品を買うより時間とお金がかかります。 そのかわり、あとから直しながら長く使えます。どちらを取るかの話です。
この一台は、これからビワイチへ
一周およそ200kmです。
手のひらが楽なハンドル。太めのタイヤ。とにかく速く走るというより、長い一日をちゃんと楽しむための組み方です。
お店で組み上がったときも格好よかったですが、たぶん、まだ完成ではありません。
湖沿いを走って、風に吹かれて、ちょっと疲れて。帰ってきたころには、今よりもう少し、持ち主の自転車になっていると思います。

カスタムの相談、お待ちしています
パーツの組み替えも、ホイールの手組みも、グランピーで承っています。
何をどこまで替えるかは、その自転車で何をしたいかによって変わります。
今回も、パーツの名前より先に「友達とビワイチを走る」という予定がありました。そこから、姿勢やタイヤ、ホイールを考えていきました。
欲しいパーツが決まっていなくても大丈夫です。「こんな感じにしたい」とか、「ここへ走りに行きたい」とか、そのくらいからでも話せます。
自転車を持ってきてもらって、あれこれ一緒に考えましょう。
ご相談はお問い合わせからどうぞ。
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