「ラグジュアリーな乗り味」って本当でした。— CICLORE Around Ti をスタッフ4人で乗ってみた
Around Tiが、店にやってくるまで

CICLORE を最初に見たのは、サイクルモード東京 に合わせて開催した モーニングライド のときでした。参加者の中に CICLORE の中の人 がいらっしゃって、そこで実車を見せてもらったのが、きっかけ。
(そのときの様子は グランピーの YouTube にも映っています。)
その後、BIKELAND 尾道 で、同じ CICLORE の方が、今回紹介する Around Ti に乗ってグランピーのブースに来られた ——というのが2回目のご縁です。
そこで「貸してください」とお願いしたところ、「いいですよ」 と気持ちよく OK をいただきまして。お言葉に甘えて店舗に持って帰り、しばらくみんなで乗り回してレビューさせてもらった、というのが今回の経緯です。
グランピーでは、この CICLORE Around シリーズの Urban と Gravel を在庫として発注済み。試乗車をどれにするかは、Gravel と Ti のあいだで現在迷っているところ です。
Around Tiは、こんなバイク
CICLORE(シクローレ) は、「とことん長く付き合える相棒("Buddy")」 を掲げる自転車ブランド。「いつもの暮らしの延長にある、ささやかな冒険」 と 「走る楽しさ」 をコンセプトに、「愛車を育てる」 という哲学のもとで作られています。
なかでも Around シリーズ は、チタンやクロモリなど金属フレームにフォーカス した製品群。今回紹介する Around Ti は、その中で チタン素材を採用したハイエンドモデル です。
CICLORE 自身は、Around Ti をこう位置づけています。
「ミニベロのカジュアルさを持ちながらロードバイク並の運動性能」「ラグジュアリーな乗り味」「マーケットの中で唯一無二な存在」
「折りたためないフレーム」を意図的に採用 し、折りたたみ機構と引き換えに走行性能を取った1台。ハンドル・ホイール・パーツは標準規格で揃えてあるので、カスタムベースとしても懐が深い——というのが公式の自己紹介です。
価格は ¥385,000(税込)。
ぼくらが、扱いたくなった3つの理由
1. 取り回しの良さ:エレベーターも、室内保管も無理がない
小径 = ホイールベースが短い、ということなので、マンションのエレベーターにも楽々乗ります。室内保管も、邪魔にならないサイズ感。
マンションの上の階などだと、フルサイズバイクを家に上げるのが地味にしんどい場面が多いと思います。「乗らない時間、どこに置くか」 が現実問題として効いてきます。Around Ti は、ここを最初からクリアしている1台。
CICLORE 自身が 「愛車を育てる」「いつもの暮らしの延長」 を掲げているとおり、毎日触れて、メンテして、長く付き合うためには 家にちゃんと収まること が前提です。チタンの所有満足を、毎日の生活に普通に持ち込める——これ、相当大きな実利です。
2. よく走る:「ミニベロ観」がひっくり返った

これまでぼくらは、小径車に対して、正直あまり強い興味を持っていませんでした。取り回しは楽でも、「乗り味はちょっと……」 という、なんとなくのイメージがあって。街乗りのお供としては良くても、ロードのように "気分よく走らせる" 乗り物ではない、というやつです。
それが、Around Ti を試乗してみて——見事にひっくり返りました。
公式は Around Ti を 「ミニベロのカジュアルさを持ちながらロードバイク並の運動性能」 と説明します。乗ってなければ「ちょっと盛ってないか?」と思ったかもしれませんが、本当です。びっくりするぐらい、というのがスタッフ全員に共通した第一印象。公式の「ラグジュアリーな乗り味」というコピーも、乗ってみると言い過ぎではないと納得しました。
登りが意外なくらい楽。
小径 + チタンの軽さ がハマっているのか、坂道でもよく登ります。8.1kg という車重も効いてきます。
下りは ちょっと不安定(700C比)
これはフレーム云々というより、ミニベロ全般に共通する性質と思いますが、スピードが出るとちょっとハンドルが不安定になります。が、700Cに比べてという程度で、普通には良く走ります。
3. リーズナブル:チタン一式、この装備で ¥385,000
チタンフレーム + カーボンフォーク + カーボンホイール + カーボンハンドル + 油圧ディスク——これだけ揃っての完成車で ¥385,000(税込)。
チタンフレーム単体だけでも、それなりの値段になるカテゴリーです。この価格は、手が届きやすい部類 だと思います。
Around シリーズの棚と、グランピーでの扱い方
CICLORE 公式は Around を 「チタンやクロモリなど金属フレームにフォーカス」 したシリーズと位置づけています。素材違いで階層的に並んでいて、入口の Urban → Gravel → Ti、という階段がラインアップに組み込まれています。
| モデル | 価格 | 素材/状態 | グランピーでの扱い |
|---|---|---|---|
| Around Urban(GLOSSY SLATE / TYRIAN PURPLE / LODEN GREEN) | ¥165,000 | クロモリ | 在庫として発注済み |
| Around Gravel(ORANGE PEEL / BLUE HOUR) | ¥198,000 | クロモリ | 在庫として発注済み /試乗車候補 |
| Around Ti(本記事) | ¥385,000 | チタン | フラッグシップ/試乗車候補 |
| Around CHERUBIM | ¥572,000 | ビルダー今野真一氏とのコラボ | — |
各部をぐるっと見ていく
公式の Around Ti 紹介を要約すると、「折りたためない構造を意図的に選び、走行性能に振った」 1台。同時に 「標準的な規格でフレーム設定がされており、マーケットの多くのパーツを取り入れてカスタムが可能」 とされており、カスタムベースとしての懐の深さも特徴です。
フレーム:特徴的なリア三角

リア三角まわりに、このバイクのキャラクターが一番出ています。セグメント・シートステー は造形としても目を引きますし、トップチューブには "Around Ti" の刻印 + CICLORE ロゴ。バデッドチューブはこのモデル専用にオリジナル設計。
公式によれば、チタンという素材は 「高弾性カーボンやメガチューブのアルミのように鋭くなく、また、一般的なクロモリほどおっとりしていない」 ——カーボンとクロモリの中間の "ちょうどいいところ" を狙えるのが、Around Ti がチタンを選んだ理由、と説明されています。

フロント側面。ケーブル類はフレーム中通しです。
フロントまわり:太いタイヤ + カーボンフォーク

ダボ穴付きのカーボンフォークに、タイヤは SCHWALBE BILLY BONKERS 20(406) × 2.0。最大 2.3" まで対応。さらに 20-451 へのインチアップにも対応 ——懐は深め。
コクピット:セミライザーバーでゆったりポジション

フラットマウント + スルーアクスル を採用しているので、ドロップバーへの換装 など、カスタムの拡張性あり。
ブレーキ:フラットマウント + スルーアクスル

リアブレーキ詳細。油圧ディスク(フラットマウント)、ローター、スルーアクスル。タイヤサイドに "406CDB" の表記が見えます。
ドライブトレイン:要所は CICLORE オリジナル

リア。Shimano R7000 系・外装11段(1×11s)。公式の言葉で言えば 「街中からグラベルまでカバーできる 1×11 の Shimano R7000 セット」。

クランクセットは CICLORE オリジナル のアルミ製2ピース。

センタースタンド台座を標準装備。
最後に、数字で確認(国内公式 ciclore.co.jp より)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 価格 | ¥385,000(税込) |
| フレーム素材 | 3AL-2.5V チタニウム(オリジナルバデッドチューブ) |
| フォーク | オリジナル カーボン UD |
| 重量 | 8.1 kg |
| サイズ | 1サイズ展開(適応身長 158〜180cm) |
| 標準タイヤ | SCHWALBE BILLY BONKERS 20(406) × 2.0 |
| 対応タイヤ幅 | 最大 20(406) × 2.3/20-451 へのインチアップ対応 |
| タイヤバルブ | 米式バルブ |
| 駆動 | Shimano R7000 外装11段(1×11s) |
| ブレーキ | 油圧ディスクブレーキ(フラットマウント)/スルーアクスル |
| クランク | オリジナルアルミ製2ピース |
| ハンドル | カーボンセミライザーバー |
| シートポスト径 | Φ31.6mm |
| その他 | センタースタンド取付台座装備/セグメント・シートステー |
で、結局のところどうなのか
CICLORE Around Ti は、「ミニベロの概念を超える存在」 を公式が掲げる、チタン素材のハイエンドミニベロ。実車を4人で乗ったうえで、価格 ¥385,000 に見合う中身がちゃんとある と思いました。
「長く付き合える相棒」 を掲げる CICLORE らしく、ハンドル・ホイール・パーツが標準規格で揃えてあるので、後からハンドル交換やホイール換装で 育てていける ベース機としても良くできています。
グランピーでは、Urban と Gravel をまずは在庫として発注済み。そのうえで 試乗車 をどれにするかが、現時点での悩みどころ——Around Gravel にするか、Around Ti にするか、迷っています。「試乗車として並べるならどっちが嬉しい?」というご意見、もしあれば歓迎です。どちらに着地しても、改めてお知らせします。