キャノンデール・トップストーンを遊び尽くすための失敗しないドロッパーポストの選び方
グラベルバイクのキャノンデール・トップストーンにドロッパーシートポストを付けちゃいました。
トップストーンでトレイルを走ることもある僕にとってはドロッパーポストは必需品。さらに乗りやすく楽しく走れるようになりました。
ただ、トップストーンにドロッパーポストを付ける時、特にドロッパーポストを選ぶ段階でぶつかる壁がいくつかありました。
なんでもかんでも取り付けできるというわけではないので今回はその辺りを詳しく紹介します。
ちょっとニッチなお話ですがお付き合いください。
ちなみに僕のトップストーンはSサイズで選んだドロッパーポストはBIKEYOKEのREVIVE272です。
トップストーンに限らず小さいサイズのフレームにドロッパーポストを取り付ける際の参考にもなると思います。
ドロッパーシートポストとは?
ドロッパーシートポストは手元のレバー操作でサドルを上下させることができるシートポスト。
乗ったまま走りながらでも操作できるのでサドルの上げ下げでいちいち自転車から降りる必要がありません。
最近ではグラベルバイク向けのドロッパーシートポストも増えています。
グラベルバイクに必要なのか
正直なところほとんどの人には必要ないかもしれません。
でも僕はトップストーンでトレイルを走ることがあるので必需品です。
平坦や登りでは効率がよく漕ぎやすい高さにサドルをセットしますが、そのままの高さでグラベルやトレイルのダウンヒルセクションに入ると怖くて楽しくありません。サドルが低いほうが身体の自由が広がり余裕が生まれるのでバイクは操作しやすく安心感も高いです。ダートをより楽しく安全に下るならサドル高はある程度低くしたほうが良いです。
普通のシートポストでもダウンヒルセクションが来たら一旦止まってサドルを下げれば良いのですが、アップダウンを繰り返す場合はその都度バイクから降りてサドルの高さを調整するのは超面倒です。何よりライドの流れが切れるので気持ちよくありません。手元で操作できれば走りながら高さを変えられるのでライドの流れを切ることもありません。
ダートを思い切り楽しみたいならMTB同様ドロッパーポストは必須だと思います。
いいことばかりではなくデメリットももちろんあります。
1、重量が増える
僕は重量よりも乗った時の楽しさを優先させました。
2、スマートセンスのリアライトが使えなくなる
スマートセンス大好きなので残念ですが、ダートの楽しさと安全を優先しました。どうにかできないものか思案しています。
ドロッパーポスト選びで考慮するポイント
トップストーンにはクセがある
トップストーンはシートチューブにキングピン・サスペンションがついているのでシートポストが差し込める量に限界があります。そのため取り付けるドロッパーポストにもサイズの制限があります。選んだドロッパーポストの寸法が合わなくて使い物にならないということもあるので押さえておくべき点をまとめておきます。
僕が今回使用したBIKEYOKE REVIVE272を例に見ていきます。またこのモデルを選んだ決め手やポイントなども紹介します。
必要な寸法を調べる
前提としてドロッパーポストは伸び切った状態でサドルトップ(サドル天面からBB中心)の寸法に合わせ取り付けます。
その時にバイクとドロッパーポストそれぞれに押さえておかないといけない寸法がいくつかあります。その寸法を基に使えるドロッパーポストを選びます。
必要な寸法は以下の通りです。
バイク側の寸法
※サドルトップは自分の寸法でセットしてあること。
・サドルレールからシートクランプ上端までの寸法(A)
・シートポストの最大挿入量(B)
長めのシートポストを止まるところまで差し込んで測ると間違いないです。
・シートポストサイズ
トップストーンは27.2mmです。当たり前ですがフレームと違うサイズのシートポストは使えません。
ドロッパーポストの寸法
これはBIKEYOKE REVIVE272の寸法図で全て伸び切った状態の数値です。
・全長(C)
サドルレールからシートポスト末端までの寸法。ワイヤー取り付け部が出っぱっている場合はその分も加算する。
・サドルレールからシールカラー下端までの寸法(D)
伸び切った状態でのサドルレールからシールカラー下端までの寸法。
・ロアチューブの寸法(E)
フレームに差し込める最大長。シールカラー下端からシートポスト下端までの寸法。
(C)同様 ワイヤー取り付け部が出っぱっている場合はその分も加算する。
調べた寸法を基に以下の条件に合うモデルを選びます。
(A)+(B)>(C)且つ(A)>(D)
さらに僕はストロークを最大限使いたかったのでシートポストが限界まで差し込めるように(B)>(E)という条件も加えています。
BIKEYOKE REVIVE272を選んだ訳
今回、僕のバイクの条件に合うモデルは2−3モデルありましたが最終的にBIKEYOKE REVIVE272にしました。
選んだ決め手は全長を短くできること。
しかも変更方法が2種類。
1、ロアチューブがカットできる
最大100mmカットできます。
2、ストローク量を短縮できる
分解が必要ですが付属のスペーサーを組み込めばストロークを短くできます。
寸法の条件に合わない場合は、1と2のどちらかまたは両方を組み合わせて条件に合うように全長を調整することができます。
例えば、
・単純に全長(C)を短くしたい場合はロアチューブをカットすれば簡単に全長を短くできます。
・(D)の寸法が(A)より長い場合はストロークを短くすることで対応できます。
今回、僕はロアチューブをカットするだけで対応できました。
BIKEYOKE REVIVE272であればだいたいどのサイズでも対応できると思います。
その他、BIKEYOKE REVIVE272の大きな特徴としてたまに起こるエア噛みを工具1本ですぐに解消できます。分解の手間が省けて非常に助かります。
もう一つの悩みどころ
シートポスト本体の他にもう一つの悩みどころがリモートレバー。BIKEYOKE REVIVE272本体にはレバーは付属していないので別で用意しますがMTBのように簡単にはいきませんでした。
僕のレバー選びの条件は、
・ブラケットを握ったままで操作できること
・嵩張らないもの
ドライブトレインがフロントシングルであれば左手のシフトレバーをドロッパーポストのリモートレバーとして流用することもできますが、フロントギヤはダブルで使いたいので今回は別体のレバーをつけました。
条件に合いそうなものでたまたま見つけたのがcrankbrothers HIGHLINE REMOTE KITのドロップバー用レバー。
今回はこれを使用しました。
リモートレバーの取り付け位置も試行錯誤が必要でした。今のところ僕はブラケットから少し離れた位置に落ち着いています。
ただ、レバーの位置や操作感はまだ改善の余地があるので使っていくうちに変わっていきそうです。
使ってみた感想
ダートのダウンヒル区間は体の自由度が上がったため安心感抜群でより楽しく走れるようになりました。また、ダートの登りではちょっとサドルと下げると登りやすくなるという場面が多々あるのですがそれにも対応できています。
期待通りの結果で大変満足しています。
逆にオンロードのダウンヒルではサドルを下げると不安定感が増しました。風の抵抗を減らせるので速くなりますがなんか怖いです。意外な結果でした。オンロードではサドルは高いままの方が安心です。
僕はストロークを最大限(80mm)使えるようにしましたが、実際使ってみるとストロークは30~40mmあればよいかも。
リモートレバーの操作感などは改善の余地があるので使いながらより使いやすくしていきたいです。
グラベルバイクにドロッパーポストを付けたいと思う人がどれだけいるかわかりませんが興味ある方はお気軽にご相談ください。