なぜ僕はクロモリMTBの「リッチー・ウルトラ」を選んだのか?
カーボン全盛の時代に、なぜあえてスチールのMTBを選ぶのか?
自転車ショップのスタッフとして、日々最新のバイクに触れている僕が、リッチーのウルトラというクロモリMTBを選んだ理由を、今日は真面目に書いてみようと思います。
このバイクを一言で表すなら「飾り気のない、本質だけを残したバイク」。レースにも出たいし、通勤にも使いたい。里山も走りたいし、遠くまで行ってみたい。そんな僕の欲張りに、ウルトラはちゃんと応えてくれそうな気がしたんです。
でも「気がした」だけじゃ説得力がない。そう思って、試乗車を1ヶ月間借りて乗り倒してみることにしました。
初めて乗ったときの感想は、正直「う〜ん、普通」。
ずば抜けた加速もなければ、超軽量というわけでもない。世界チャンピオンが乗っているわけでもないし、ド派手な特別な演出もない。でも、なぜか妙に体に馴染む。まるでずっと前から乗っていたかのような自然さがありました。
いろんなバイクに乗ってきたからこそ分かる、この“普通”のすごさ。乗れば乗るほど、その真価がじわじわと伝わってきました。
ちょうどそんな頃、「またレースに出てみたい」と思い始めていました。10年ほど前まではMTBのクロスカントリーレースに出ていたんですが、仕事や家庭の事情、そしてコロナ禍で長らく遠ざかっていました。
ところが最近、日本を代表するMTBコース「富士見パノラマ」を走ったり、Shimanoのレースのサポートに関わったり、台湾出張で海外のサイクリストと話す中で、「レースもまた面白いかも」と心境が変わってきたんです。
リッチーのウルトラは、そんな再挑戦にぴったりの相棒でした。通勤も、のんびり里山ライドも、休日のトレイルも、そしてレースにも。どれもが自然に楽しめる、懐の深さがあります。
何より、このバイクは“一生付き合える”と感じさせてくれる存在でした。
スチールなら万が一のダメージも修理できるし、フレームのカスタムもしやすい。そして何十年か後、僕が白髪まじりのじいさんになった時、このバイクで颯爽と走っている気がするんです。
「流行に左右されず、長く大切に使えるものを」
それが僕の自転車選びの信条です。世の中には様々なトレンドがあり、それはそれで楽しませてくれるのですが、やっぱり自分の原点はこの考え方かなと。
今は手持ちのパーツでとりあえず組み上げて、細かい仕様はこれから詰めていく予定。完成したらお店にも置いておくので、気になる方はぜひまたぎに来てください。
そして、このウルトラと一緒に、新しいチャレンジの一歩を踏み出していこうと思っています。
最初の目標は「もう一度レースに参加、その時に存分に楽しめる"身体"を作ること」。
普段のライドから、少しずつ、少しずつ体力をつけて、ハードなレースでもきっちりと完走できるようにしていこうと思っています。
今は、通勤で少し坂道を増やしているぐらいですが、これからのイベントに備えてゆっくりと準備していこうと思います。
Ritchey ULTRA フレームのみ
カラー:ハニーマスタード
価格:税込181,500円
僕が購入したシエラスレートカラーは残念ながら完売。現在はこちらのハニーマスタードカラーとなります。
国内在庫がありますので、各サイズすぐにお取り寄せ可能です。
ご興味がある方はぜひお問い合わせください。